こんにちは
SOLARのフジセです。
今回は
疲労の測定という話について
ある研究で
ヒトヘルペスウイルス HHV-6・HHV‐7
の唾液中量によって疲労度合いが数値的に測れるかもしれない。
というお話がありました。
HHV-6・HHV-7と疲労の関係
HHV-6についてはほぼ全ての人が幼児の頃に感染しており
突発性湿疹を起こします。
その後人を宿主としてHHV-6は生きています。
連休前の体が疲れている時と
連休後の体が疲れていない時で
HHV-6が唾液中に含まれる量を測定すると
疲労時のHHV-6の分泌量は多く、
連休明け疲労回復時の分泌量が少なくなっていることが確認されています。
さらに、連休中に体を休めなかった人に関しては減少があまり見られなかった報告があるそうです。
このことから
客観的に疲労を測る指標として
HHV-6や、非常に近いHHV-7の唾液中の量を測定することによって
自分でも気づかず疲労している体をいたわる機会ができるかもしれません。
疲労のメカニズム
疲労の種類として以下の二つがあげられます。
生理的疲労……労働や運動により起こるもの。運動後の疲労感や筋肉痛、労働による疲労など、一般的なもの。
病的疲労感.........特に原因がない疲労。
に分けられます。
1.については二つの物質の関与が考えられています。
炎症性サイトカイン:体内に発生し脳に作用することで疲労感を起こす。痛みなどと同じ生体のアラームを脳に送っている。
疲労因子(リン酸化glF2a):疲労因子が作られタンパク質の生成量が減ることで、内臓の動きが低下したり、機能障害が起こることによって体が疲れる。また炎症性サイトカインを生産させる働きもある。
つまり
疲労感と実際の疲労(機能低下)を起こしている物質は別であるということになります。
抗酸化物質と疲労
抗酸化物質は、体に良いということはよく知られており、時折体の疲れが取れやすくなる、疲労回復効果があるなど謳われます。そこで疲労している体に抗酸化物質を与えた場合どのような変化があるかを見たそうです。
結果
肝臓のみ、リン酸化glF2aが低下しており、心臓・腎臓・肺などは消えていなかったとのことでした。
しかし炎症性サイトカインの多くは、肝臓で生成されるため「疲労感」は抑えられているのではないかとのことです。
つまり
疲労による体のダメージが回復したのではなく、疲労感が抑えられているため、疲労が回復したように感じている可能性を示唆していました。
疲労「感」を抑制する物質
うなぎ・にんにく・牡蠣・緑黄色野菜などがあげられ
栄養素的にいうと
ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE、ポリフェノール・アスタキサンチン・リコピンなどがあげられます。
これらは疲労を直接回復させるわけではなく、疲労感を軽減しますが、その素となっている炎症性サイトカインを減らすことはうつ病予防にもつながるといわれています。
疲労「回復」物質
実際の疲労つまりは内臓の機能低下(リン酸化glF2a)を軽減する食材としては
米ぬかに含まれるγ‐オリザノール
納豆・チーズなどに含まれるポリアミン
胚芽米・全粒粉・豚肉などに含まれるビタミンB1(は不足すると体が疲労する)
などがあげられます。
疲労感をコントロールしながら
本当に疲労が回復しているかも注目していきたいところです。
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