肩こりはなぜ起こるのかの第3の理由
「胸部の筋肉が硬い」について解説していきます。
肩甲骨は肩関節を通じて腕(上腕骨)とセットになって動きます。
それともう一つ、肩鎖関節を通じて鎖骨とも連動しています。
胸の筋肉には
大胸筋と小胸筋というものがあります。
大胸筋は
中山きんに君の「どっちなんだい?」という問いかけに動いて答える胸の筋肉
を思い浮かべてもらえばいいです。
胸の中心の骨から胸部に広がって肋骨を包むようについて
腕の骨(上腕骨の大結節稜)につきます。
胸と腕をつないでいるってことです。
小胸筋というのはその下にあり
肩と腕のちょうど境目あたりの骨の突起(烏口突起)から
乳首のほうに向けて3本に分かれてついている筋肉です。
結構小さいですが烏口突起からスタートして肋骨3本についていくので
固定力が高いです。
この烏口突起が体のどこに来ているか
がとても重要です。
特に現代生活は
手を前に出す動作が多く
胸を張って後ろにやる動作が少ないです。
腕を前に出すと
自然と烏口突起も前に動きます。
一緒に鎖骨も前に動くのがわかると思います。
この時大胸筋も小胸筋も
胸を張っているときよりも長さは短くなっています。
筋肉が長さが短くなる
ということは
収縮しているということです。
筋肉の繊維同士が引き合う力を使っています。
力を使うということは緊張しています。
この緊張状態を
長時間のパソコンやスマホまたは仕事などで
ずーっと続けていたら
脳はこう思います
「この体は、肩や腕が前に来たほうがいいんだ」
そして胸部の筋肉が縮んだ状態が正常だと認識してしまいます。
扉に例えるなら
両開きの扉をいつも内開きに使っているから
金具を内開きしかできないやつに変えといたよ!
そんな感じです。
扉ならそれでもいいでしょうが
人間の体は様々な動きができる必要があります。
あまり使わないからといって
使えなくなっていったら困ります。
いざ動かすとき
肩が痛い!
四十肩かな?
こうして肩の痛みが出る方も多いんです。
大胸筋・小胸筋が硬くなると
肩の突起が体の中心に向かって巻いていくようになります。
よく言う巻肩の状態です。
こうなると肩甲骨の位置として
正しいといわれている
前傾(前に傾いている角度)が10度よりも大きくなってしまいます。
その状態で腕を上げようとすると
肩甲骨がうまく後傾(後ろに傾くこと)せずに
肩がうまく上がらない
可動域的には動いているけれど
肩甲骨の角度が胸部に引っ張られて変わってしまったために
本来動かしたい方向まで動かなくなる。
そして無理に動かして
痛みを起こす。
病院で四十肩ですね
と言われてチーンΩ\ζ°)チーン
こんなことも多いです。
そこまでいかなくても
肩がこった
首が痛い
と感じる人が多いです。
解説が長くなりました。
ではどうすればいいのか?
答えは単純で
胸部をほぐす・のばす
自分でするときは
痛くないようにしてください。
ぐりぐりマッサージしては筋繊維が傷ついただけで終わります。
胸の中心から肩に向かって斜めにさするようにしてもやりやすいです。
もしくは
ドア枠の壁部分に
肩の高さまで上げた腕の肘から手までを当てて
ドア枠で腕を抑えるようにして体だけ前に出します。
そうすると胸部が全体的にストレッチされます。
ぜひやってみてください。
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